阪神淡路大震災に纏わる三冊
大震災に関連する手持ちの三冊を紹介
・コミックボックスJr.9月号増刊 阪神大震災・「みんな元気かい?」まんが家257名から神戸の子供たちへのメッセージ(ふゅーじょんぷろだくと)
http://www.comicbox.co.jp/pub/shinsai.html
A4タイプの雑誌タイプ。メッセージの内容を英語でも同時表記。この本の売上がすべて寄付にまわされるとしている。最初は神戸の街や手塚治虫記念館の震災後の状況が写真入りでレポート。その後のページで数多くの漫画家さんから震災された方に対するメッセージが送られている。大体は温かい気持ちで書かれているものなのだが、中に頓珍漢なものが入ってるのはちょっと残念だった。それと、編集サイドがまんが家1200人にアンケートを送ったうちの251名がこの本に寄稿している。色んな理由で辞退した方が多いらしい。基本的に稿料無料。
この本では著名な方も多く協力している。敬称略で漫画家さんなどの一部抜粋。赤石路代、秋竜山、安達哲、安藤しげき(故人)、石井いさみ、石川サブロウ、石坂啓、上田トシ子、大島やすいち、加藤芳郎、かわぐちかいじ、喜国雅彦、車だん吉、玄田生(はてなブログ書いてます、現:山本夜羽音先生)、小島功、小谷憲一、小林よしのり、さいとう・たかを、佐々木淳子、さだやす圭、里中満智子、猿渡哲也、篠原烏童、ジョージ秋山、荘司としお、庄司陽子、東海林さだお、すがやみつる、高見まこ、たがみよしひさ、竹宮恵子、ちばてつや、つげ忠男、手塚悦子(手塚治虫先生の奥さん)、永島慎二、長谷邦夫(はてなブログ書いてます)、中山星香、畑中純、花くまゆうさく、馬場のぼる(故人)、原としこ、針すなお、日野日出志、平口広美、藤田和日郎、古川タク、塀内夏子、牧野圭一、槇村さとる、松苗あけみ、美内すずえ、三浦みつる、森田拳次、やくみつる、矢口高雄、やなせたかし、山根赤鬼(故人)、山藤章二、吉田戦車、など。
- 作者: 中垣慶
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 1995/06
- メディア: コミック
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私の大好きな漫画家さんの一人、中垣慶先生の作品。漫画は震災に関係ないのですが、中垣先生が神戸の地で漫画執筆中に大震災の直撃を受けたその記録をこの単行本の巻末にしたためています。何と14ページの異例の長文でした。
中垣先生自身やアシスタントさん、周囲の方々は幸いにも無事でしたが、先生が書かれているように物的な被害は相当だったようです。
その後、中垣先生は阪神淡路大震災遺児ケア施設『レインボーハウス』(虹の家)の支援活動を行っています。心の優しい先生の性格が作品にも表れていて、それが私は好きなのです。(^^)
・こちら大阪社会部『阪神大震災編』(作:大谷昭宏、画:大島やすいち/講談社)
こちら大阪社会部 (阪神大震災編) (ミスターマガジンKC (106))
- 作者: 大谷昭宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/10
- メディア: コミック
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読み返すとところどころで涙がこみ上げてくる。私もそう思うけど、この作品でも国の初動ミスを指摘している。いち早く国のトップが各方面に出動命令を出していれば、救える命もかなりあったのではないかと今でも非常に残念に思う。
また、私のいた団体と同様に全国各地から集まった自衛隊や警察、消防やボランティアの方達などの力と被災者の力が合わさって大きな力となり、パニックが起こらずに済んだのかもしれない。巻末ではこの大地震の後に起こった地下鉄サリン事件にも触れられている。