猫の目ギラギラリン

アニメソング(アニソン)、アニカラが大好物で漫画・アニメも好物という死んでも治らないと思われるヲタ属性。他に社会で起こってることや民俗っぽいことや懐かしいことや動物・自然などにも興味を持つには持っているビミョーな匙加減なり。

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新聞奨学生って

 先日「新聞奨学生」のキーワードを使ったらその後この言葉経由で来られる方がチラホラ。そうですよね、もうそういうことも考えなければならない時期ですよね。私自身は通算3年間東京都内でこの制度を使って働きながら学校に通いました。でも、それはもう今から十数年前のことです。今後の参考にと思ってここに来られた方は私のリアルタイムの話ではなくてごめんなさい。ただ昔と今とではそれほどは変わってないところもあると思うのでちょっとした参考にはなると思いますので、興味・関心のある方はちょっとだけ見て行って下さい。

 私の時にはパソコンなど普及していませんでしたが、今では各新聞社の奨学会ともHPが用意されています。ご覧になりたい方は「新聞奨学生」のキーワード説明のところにリンクがなされていますのでそちらからどうぞ。それにしてもキーワードの説明書いた方は実際に勤められたんでしょうね。じゃないとあの文章は書けません。(^^; さらに詳細を知りたい方は奨学会からパンフレットを取り寄せるなり、直接電話をして地域の担当者に説明を受けるなりして下さい。私の場合は最初に色んな新聞社のパンフレッドを取り寄せて読んで、一番自分に合うと思ったとある奨学会の地域担当者に電話をして家に来てもらって、親を交えてビデオを観た後に説明を受けました。

 各奨学会のHPにQ&Aのコーナーがあるので、手っ取り早くここに載っている質問を利用しながら答えて行きます。先に行ったとおり私は十数年前に利用した人間なので今のシステムと違いがあることはご了承下さい。


Q:奨学金で学費をまかなえるか?
A:学校を卒業するまできちんと勤め上げる事ができれば、文系の学生ならばほぼ全額まかなえると思います。理系や医学系は高額なところが多くちょっとわかりませんので直接奨学会に聞いてみて下さい。ただ何にしても「卒業まで働く」が大前提、それ以前に辞める場合にはそれ相応の金銭的負担が発生することを考えておいた方が良いです。私も(というか親が)最後に残金を清算しました。(^^;


Q:仕送り無しで生活できるか?
A:私はこの制度を利用している間は仕送り無しで生活できました。仕事自体はかなりハードで正社員に近い存在と言っても過言ではありません。だから生活費と学費を一緒にまかなえるのです。


Q:仕事はすぐ覚えられるか?
A:人によって差はあると思いますが、まず最初に覚えなければならないのが「順路」です。新聞を配る家とその順番、家によっては新聞を配達するタイムリミットやポスト以外に新聞を入れる場所なども覚えなければいけません。配達にちょっと慣れて来たら、自分の配達区域の「順路帳」に配達する家の「名前」や順路帳に書く特別な記号も覚えて書き込まなければいけません。当時の私の仕事は基本的に朝夕刊配達、月末〜月初めの集金、月に数度の拡張業務(勧誘)でした。集金も各家によって希望時期・時間、配布物が異なったりしますし、不在の家も多く時間がかかるので大変です。拡張は当たって砕けろ、場数を踏んで慣れるしかないんですよね。ちなみに私はとある地域において拡張大会新人の部で一位を取った事があります。(^^;


Q:バイク免許は必要か?
A:私の時は取っておいた方が良いと担当の方に言われて事前に免許を取りました。今はバイクで配達しているところが多いんじゃないのかな。私の場合は重たくて堅い(身体がぶつかると死ぬほど痛い)自転車でしたけど。


Q:早起きが苦手なのにできるのか?
A:起きるしかないです。それも起きるのは午前2時台とかだったりしましたので、早く寝なければ早くは起きられません。睡眠1時間だろうが何だろうが起きて折り込み広告を新聞に入れてから自転車やバイクに積んで朝刊配達に出る事が仕事です。寝坊すれば時間指定のところから苦情の電話がかかってくる事は覚悟した方が良いです。それ以前に「早起きが苦手」なんて弱音を口にする人は仕事が続かないので他の仕事を探した方が良いです。(^^;


Q:怪我や病気の時は?
A:私のところでは専業(正社員)の方が代わりに配達してくれました。私自身は病気や怪我で代わってもらった事はなかったのですが、奨学生仲間の一人が高熱をおして仕事に出ようとしてアパートの前で倒れている姿を見たときはとても驚きました。(^^; もちろんその時は専業の方が代わりに配ってくれました。勤務中の怪我の場合には労災保険が適用されます。細かい怪我だと自転車・バイクでの転倒や冬場の指のアカギレやひび割れは結構あります。紙が手の脂を取ってしまうので冬はハンドクリームが必需品です。(^^)


Q:部屋は個室? お風呂や洗濯は?
A:私の場合は部屋は個室(ほとんど陽が当たらなかった・笑)で4畳半、トイレ共同風呂無しの築数十年の古アパートでした。家賃はひと月2万しなかったです。銭湯はこまめに通いましたけどなかなか楽しかった。風呂嫌いの人も中にはいるでしょうけど、新聞配達やっていて風呂に入らない人は絶対に疎まれますよ。汗をたくさん掻くので臭いますから。銭湯に行けない、または行かない時にはアパートの水道でタオルを絞って全身を拭いていました。洗濯は銭湯横のコインランドリーで。銭湯も洗濯も自腹ですよ。アパートの家賃は店主(オーナー)が出してくれました。


Q:クラブ活動や他のバイトはできるか?
A:私もサークル活動したかったけどできませんでした。そんな時間的余裕がないというのが現実です。寝る時間さえも少ないのですから。特に予備校に行かれる方でこの制度を利用しようかと考えている方は勉強以上に真剣に考えた方が良いです。


Q:新聞配達の経験がないが大丈夫か?
A:ほとんどが経験なんてないです。大丈夫か大丈夫じゃないかは個々の体力・精神力・耐久力・持久力・・・など「耐える力」次第、それプラス大変な事も楽しみに変えられる柔軟な頭次第です。


Q:配達部数は? 配達時間は?
A:決まっていないと思います。配達する区域によって多いところもあれば少ないところもあり、配達距離の長いところもあれば短いところもありです。私が配っていたのは本紙朝刊が250〜260でスポーツ紙や業界紙も入れると300ぐらいあったと思います。配達は慣れて来ると仲間とタイム競争したりして結構楽しくなります。ランナーズハイみたいな感じになります(笑)。配達時間は新聞(朝刊)の折込チラシの量とかにもよって違って来ますが、私の場合雨や雪以外の通常時で朝刊なら2時間半ぐらい、夕刊は1時間半ぐらいでした。


Q:女子にもできるか?
A:ハッキリ言いましょう、できます。当時私が見た限りでは男よりも女の方が根性ありました。一所懸命仕事する彼女達に対して一日で辞めてしまった男子には幻滅しましたけどね(^^; 体力ではそりゃあ男子に劣るけど根性があれば絶対にできます。(^^)


・・・と、ざっとこんな感じです。ちなみに私はこの3年間で食べるだけ食べたけどめちゃめちゃ痩せました。たまに実家に戻ると親にひどく心配された思い出があります。配達始めて一ヵ月後は足の膝関節がカクンと抜けるような感じがしてしばらく階段を降りる時に難儀しました。あと配達してるとその振動で大変お通じが良くなります(笑)。私のこの3年間は自己鍛錬と「人間」というものを知る場でもありました。繰り返すようですがあくまでも私の十数年前の経験上の話でこれが現在でも当てはまるとは限りません。もし、真剣にこの制度を利用したいと考えている方は直接担当者に聞いてみた方が良いでしょう。ここの記述はあくまでも参考程度に考えていただければ。(^^)