猫の目ギラギラリン

アニメソング(アニソン)、アニカラが大好物で漫画・アニメも好物という死んでも治らないと思われるヲタ属性。他に社会で起こってることや民俗っぽいことや懐かしいことや動物・自然などにも興味を持つには持っているビミョーな匙加減なり。

ダンまち応援バナー

犬を扱った2つの番組

 夕べは奇しくも夜に犬を題材にしたドキュメンタリー番組が2つありました。一つはNHKの『にんげんドキュメント クー太18歳』でもう一つは日本テレビで『ドキュメント’06 走れ災害救助犬』でした。こういう番組はもっと早い時間に放送して家族単位で観てもらって考えてもらえばいいのになぁーって時々思うんですよ。両番組とも視聴者に対して今ある犬に関する問題を突きつけているわけで、それは老若男女問わずに対してなのです。

 前者は長年家族同然に暮らしてきた飼い犬クー太が老犬となり、60を過ぎた夫婦に介護してもらう日常を映したものです。散歩するにも労力を伴い、外でしか用をたさないクー太が用をたすまで散歩に出続けないといけない大変さ。ある意味人間以上の介護です。夜鳴きの回数も多くなったある日、旦那さんから奥さんに睡眠薬を使って眠らせようかと話を持ちかけます。それに対して奥さんはきっぱり拒否します。2人のやり取りはまるでこどものことで議論しているように見えたぐらい真剣そのものでした。そのぐらいこの老犬クー太が2人にとって重要な位置を占めているのです。やっと眠ったクー太が夢を見て両前足を走るように動かしているのを観て思わず涙もらっちゃいましたよ。犬も自分が若くて元気だった頃の夢を見るんですね、泣けた。(TT)

 大変残念な事にクー太は年越しを待たずして肺炎のため18歳と10ヶ月でこの世を去りました。こどもの時からクー太と育った息子さんも泣いてました。クー太は去りましたけどこの家族にとって言葉では言い表せない温かいものを置いて行ったと思います。できるならまた犬とともに暮らして欲しいななんて思うのは私の我が侭でしょうか。

 こどものいない別の家庭で飼われている老犬ナミ子も大切に介護されていましたね。完全に実子ですよね。ナミ子は幸せな事に毛を綺麗にカットしてもらって今年のお正月を迎えることができました。こういう飼い犬を大切にして最期で当然の如く看取る温かい家庭に何らかの証を贈っても罰は当たらないですよ、各自治体さん。2つのご家庭を観ていたら心に暖かい灯が点ったようです。今回は生前のクー太を映像に収めてもらって良かったですね、今はまだ辛いでしょうけどクー太もナミ子もとてもとても幸せな犬です。(^^)

 犬の平均寿命は12歳、10年で3歳も寿命が伸びたのはおそらく動物医療の進歩が大きな理由でしょう。でも、それは人間と同じように認知症を始めお年寄りがかかる様々な病気を引き起こす可能性が高まる事でもあります。お年寄りが老犬を飼っている家庭も多いのが現状の中、お互いが無理をせず負担にならない関係であるのが一番良いのですが、それはちょっと都合の良い話となってしまうのでしょうか。


 後者の番組は民間災害救助犬のキュウとその指導者のお話。空気中に漂う人の臭いで不特定多数の人を探し出すのが救助犬の仕事。大変頼りになり頼りにされるべきなのですが、国や県の行政はかなり軽視しているようでかつての大地震の時にも出動要請がかからず歯痒い思いをしたそうです。新潟県中越地震の時にも国や県からの出動要請がなく自らの判断で出向き行方不明者救出の輪に加わりました。しかし、様々なマイナス要因があって残念ながら生存者を見つけるには至らず。

 確かスイスの例が出ていたと思うのですが、スイスにも日本と同様の民間の救助犬がいて、災害時には国レベルから指示がきちんと出されるそうです。でも日本ではテレビ放映されていたように主要管轄(内閣府消防庁がたらい回ししていた)がどこなのかもわからない状況、これでは緊急時に出動要請がかかるはずもありません。ボランティア同然で救助犬を育て訓練している方々が遣り切れない思いを抱いているのはテレビ画面を通して痛いほどわかりました。

 この番組を通じて、災害救助犬に関する問題がクローズアップされることを願ってやみません。1人の命も救えないままに流れた10年、これ以上時間を経過させてはいけないと思います。訓練を受けて立派になったキュウ達民間の救助犬が活躍する場を作って下さい、国や県の関係者の方々。(^^;

老犬との幸せなつきあい方―愛犬が元気で快適に暮らすために、飼い主さんができること

老犬との幸せなつきあい方―愛犬が元気で快適に暮らすために、飼い主さんができること

災害救助犬がんばる (私の生き方文庫)

災害救助犬がんばる (私の生き方文庫)