猫の目ギラギラリン

アニメソング(アニソン)、アニカラが大好物で漫画・アニメも好物という死んでも治らないと思われるヲタ属性。他に社会で起こってることや民俗っぽいことや懐かしいことや動物・自然などにも興味を持つには持っているビミョーな匙加減なり。

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怪〜ayakashi〜

 『四谷怪談』は派手な怖さだったけど今回の『天守物語』はひたひたと迫ってくるようなそんな怖さです。忘れ神の姫である富姫(CV.桑島法子さん)は今の若い方がハマる「萌え」的なキャラ絵では全然ないのですが、私自身はかなり惹かれましたよ。このアニメのキャラってどっちかって言えば劇画チックなのですが、そこが現代のアニメには少ないからなおさら新鮮に映ります。

 今回の主人公は事前に情報を仕入れてましたが緑川光さんが務めています。姫川図書之介と言う若い鷹匠が身分の高い方々と狩りに出かけたのですが、仮を優先して悪天候の中無理に飛ばせたために鷹はどこかに飛んで行ってしまいます。誰かが空に向けて鉄砲を撃ったのも原因の一つかも。その鷹は殿様に献上する品だったのでみんな慌てふためき、図書之助(何か変な名前・笑)も捜します。その途中の湖畔で脱いである服を見つけふと湖に目を向けると美麗で透き通るほどの白い肌をした女性の姿がありました。女性は一言も声を発さずに図書之助の質問に答えることもありませんでした。ちょっと照れてその場所から立ち去る図書之助と豊姫は対照的です。おつきの者にどうして姿を消すか殺すかしなかったのかと問われて「・・・忘れていた」と答えたところがとても惚けていておかしかった(笑)。

 その後鷹が小高い山の上にあるお城の方に飛んでいくのを見つけ後を追いますが、そこは忘れ神の城と巷で恐れられている場所なのでした。豊姫は自分に向かって飛んで来る白い鷹に見覚えがあったようで「アグリ」って呼んでその帰りを喜びます。図書之助ピ〜ンチ! 豊姫が迫って来ました、後ろから鋭い爪で身体を切り裂こうとしたところで図書之助に声をかけられってしまい作戦失敗。忘れ神は人間を食べる存在、図書之助は忘れ神の長たる者の裸体を見てしまった不埒な輩なので殺すべき存在であるのは明白。でも、殺すのを躊躇ったのはなぜでしょう。人間と神は交じり合ってはいけない存在、人と交わる事、人に恋をする事はすなわち忘れ神にとっては腐れ神となって死ぬことを意味します。

 物の怪が現れてバトルとなり、図書之助が応戦しますがその刀が不幸にも豊姫の肩を深く斬り付けます。でも血が流れない事に疑問を感じたのに彼女の色香に惑わされてその疑問を無視なのですね(笑)。図書之助って彼女がいるんですよね(ちょっとしか出てこなかったけど)、この浮気者。(^^; 色の綺麗な金平糖をお近づきの印に豊姫にあげ、そして口づけ。すると、豊姫の肩から急に血が流れまるで人間であるような状況になってしまいます。普通なら失血死もやむなしなのですがそこは忘れ神、金平糖(砂糖菓子と言っていた)を欲しがり図書之助は再び数粒あげて別れるのでした。

 その後物の怪が現れて言ってましたが忘れ神は味覚がないそうです。そして忘れ神が危険な存在である事も教えてくれました。一方豊姫は城に戻り金平糖を手に乗せながら「甘いと言うのはどういう感じなのでしょう?」とおつきの者に質問していました。「甘い」と言うのは砂糖の甘さのことだけでなく恋の甘さも掛けているような気が私にはします。このお話はまったく知らないだけに次がとても楽しみです。悲恋になりそうだけどね。(^^)

夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)

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