NHK プレミアム10

　NHKのニュースを観た後に『報道ステーション』にチャンネルを変えようとしたらこの番組が始まりました。おおー、先日DVDで観た『日本でいちばん長い日』の監督、岡本喜八氏の話じゃない。岡本監督は40作目に山田風太郎氏原作の『幻燈辻馬車』を映画にしたかったようですね。脚本も出来てキャストも決まっていたようですが食道がんという病魔に倒れてしまいました。

　奇抜で反骨精神溢れる岡本作品の源流は戦時中の岡本氏自身の実体験にあり、生と死の紙一重の経験もあったようです。岡本作品の興行成績は芳しくなかったようで、夫人の岡本みね子さんも金策に大変だったみいですね。番組で紹介されていた『肉弾』って作品、レンタルで観られるのかなぁ。観てみたいなぁ。

　最期の頃はがんに加えて認知症も発症してしまい、このことが夫人にとっては一番辛かったようでした。40年連れ添った夫にその存在を忘れられることは本当に悲しすぎるよね。それでも喜八氏は実娘に「好きな人が出来た」と夫人のことを言ってくれたことに救いを感じました。2005年2月19日に81歳で喜八氏は逝去しましたが遺作で未完でもある『幻燈辻馬車』が親しき方々の手でいつか映画化されると良いですね。

　番組では岡本喜八役を本田博太郎さん、みね子役を大谷直子さん、喜八氏にお世話になった俳優さんが演じ、インタビューには仲代達矢さんも登場しました。そうそう、Wikipediaを見たら喜八氏って映画『科学忍者隊ガッチャマン』（1978年）の総指揮も執っていたのね。

肉弾 [VHS]

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