御巣鷹山19年目の夏
その時、私は高校の合宿所にいた。当時合唱部の部長だった私は部員を率いて次の大会や文化祭を見据えた練習をしていた。練習が終わって、合宿所に入り女性陣が夕食のカレーを作り、男性陣はそのお手伝いをしながらカレーの美味しい匂いを味わっていた。
私を含めて部員にアニメ好きな者が多かったので、自然にTVのチャンネルが『ダーティーペア』になっていた。
記憶がもう定かでないのだが、恐らくそのOPが流れている途中で日航機墜落事故の第一報がニュース速報として飛び込んできたと思う。日航機が消息不明という事だったかもしれない。
大変なことになったなとは思ったが、520名の犠牲者を出す大惨事になるとは思いもしなかった。犠牲者の中には私の好きな歌『明日があるさ』を歌った坂本九さんも含まれていた。
今年も御巣鷹山に鎮魂の灯が点された。私は当時から19歳歳をとることができたが、この事故によって強制的に人生の時計を止められてしまった方達がいる事を決して忘れてはならないと思う。