猫の目ギラギラリン

アニメソング(アニソン)、アニカラが大好物で漫画・アニメも好物という死んでも治らないと思われるヲタ属性。他に社会で起こってることや民俗っぽいことや懐かしいことや動物・自然などにも興味を持つには持っているビミョーな匙加減なり。

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NHKスペシャルとTVのチカラ

 今日はこの2番組を見ました。共通しているのは人間の残酷さ、そして人間の優しさ。『NHKスペシャル』はラジオ放送80周年ということでラジオの特集でした。ゲストは昭和29年にラジオドラマ『ヤン坊ニン坊トン坊』でNHKのテレビ女優としてデビューした黒柳徹子さん。

 ラジオ放送の始まる以前、関東大震災ではメディアが壊滅的打撃を受けている中、横浜に停泊中の船の電報によって大震災の第一報が世界に発信され、アメリカなどから救援物資が届きました。これは喜ばしい事ですが、数々のデマによって多くの朝鮮の方が暴行を受けた事は悲しい過去であるし、決して繰り返してはいけない事です。大震災関連の新聞報道では「秩父連山大爆発?」とか「首相暗殺?」とかとんでもないもデマまで流れたようですね、笑うに笑えませんです。(^^;

 そして、人の助けになるためラジオ放送が始まったわけですが、これは国内外問わずラジオとは?を考えさせられる出来事が起こりました。ラジオ放送は室戸台風などの災害時には人の命を守る役割を果たしましたが、先の大戦中の事は多くの方がご存じのようにラジオ自体が軍の手先となるような、事実と異なる歪曲放送してしまい、結果的に人々の助けにならなかったという汚点となってしまいました。“敵性情報”なる内部資料には原子爆弾としてはっきりとした記載があったのにも関わらず、新型爆弾などと曖昧な言葉を使い、肌を露出しなければその爆弾の被害から逃れられるなどの虚偽な事を放送していたのです。最近ではテレビのドキュメンタリー番組に国会議員が介入したとかで騒動になりましたが、やはりあってはならないことです。

 戦争中にあった事を反面教師として原点に立ち返り、現在では台風や大地震の時の緊急情報から趣味娯楽的な番組に至るまで人々に必要な情報を、ラジオを通して伝えています。

 海外では1994年にルワンダでは多数派フツ族が少数派のツチ族に敵意を持たせるラジオ放送を流したことなどが引き金となって大虐殺が起こり、さらにその結果報復を恐れた多くの人が避難民として国外に逃げ出すというパニックも引き起こしたようです。人の助けになるべきラジオ放送は、放送する者が虚偽や悪意のある報道を行えば全く逆の結果となる事実をここに示しています。

 黒柳さんが国外の色んな現場を見てきた上で涙しているので、涙腺の緩くなってる私も思わずもらい泣きしてしまいました。(TT) 今後も引き続き公正な放送をお願いしますね、各ラジオ局とNHKさん。(^^)


 今日たまたま見た『TVのチカラ』では千葉県の男性失踪の一件を以前に2度放映していて、私はそのどちらも見ていました。超能力者に見てもらったり視聴者から情報を募ったりしていましたが、番組の裏では有力情報が飛び込んでいて、それを放送することを控えていたみたいです。被害者の娘さんや情報提供者が危険にさらされる可能性があるので致し方なかったでしょう。

 局側が大沢孝征弁護士などと協議して警察に一件を委ねることに決定して千葉県警に情報提供、そして今回は傷害容疑で容疑者二人を逮捕(http://www.asahi.com/culture/nikkan/NIK200503190025.html)。今後は情報提供者の供述で「暴行を加え瀕死状態の男性を崖から投げ落とした」殺人容疑についても捜査されていくでしょう。

 まずは被害者の娘さんと番組側の執念が実って良かったです。最悪の結果ではありましたが、娘さんとしては真実が知りたかったことでしょう。『TVのチカラ』はやはりバカにできませんね。今までちょっと中途半端な感がしていたので、面目躍如といったところでしょうか。